昆虫採集初心者が気を付けるべきマナーやルールまとめ!注意点や禁止行為を解説。

子供と虫捕りに行こうと思ってるけど、虫を捕ったらいけない場所とかあるのかな?
ルールとかマナーがあれば知っておきたい。


本記事はそんなこれから虫捕りをしようと考えている人向けです。

虫捕りでは、マナーの悪い採集者と近隣住民とのトラブルが発生することもあります。
そんな採集場所の土地所有者との関りや、自然環境の問題など他にも考慮するべきことを知っておきましょう。

記事の内容

・虫捕り禁止の場所
・虫捕り禁止の虫
・虫捕りでのマナー

これらを解説します。

虫捕り禁止場所

昆虫採集では、採集禁止な場所が2つあります。
国立・国定公園の特別保護地区と自治体の自然環境保全地域に指定されている場所です。
これらの場所では昆虫採集が出来ませんので、これから行こうとしている場所が採集可能な場所かどうかを事前に確認するようにしましょう。

国立・国定公園の特別地域(特別保護地区)

昆虫採集ができない場所の1つ目ですが、国立・国定公園の特別地域に指定されている場所は許可なく採集は出来ません。

日本には自然公園法という法律があります。
この法律は、自然の風景地を保護し、国民の健康、教養に使う事と生物の多様性の確保を目的としています。

その為、本来そこに生息していない種の動植物を持ち込むことや、逆に採取することはそこに生息する生物の生態系に影響を及ぼす可能性があります。

この地域に指定された場所は、昆虫含めて動植物の採取は禁止ですので注意しましょう。

自治体の自然環境保全地域

昆虫採取ができない場所の2つ目です。
自然環境保全地域に指定されている地域で特定の野生動植物の採取はできません。

ほとんど人の手が加わっていない原生の状態が保たれている地域、優れた自然環境を維持している地域は、自然環境保全法や都道府県条例に基づいて自然環境保全地域に指定して環境の保全がされています。

少し難しくなってしまいますが…。

1つ目の自然公園法と関連法で自然環境保全法があります。
この法は簡単に言うと、自然環境を保全することが特に必要だという場所を保全して未来に残すようにすることで、現在と未来の人の健康な生活の確保につなげることが目的です。

この自然環境保全地域の中にもいくつか種類があります。

原生自然環境保全地域 ⇒ 原則立ち入り禁止
野生動植物保護地区 ⇒ 特定の野生動植物の採取は禁止

指定地域も国が指定している場所と、都道府県が指定している場所があります。

これらの地域に関しても昆虫採集はできない地域ですので、一度お近くの地域の指定場所を確認しておくとよいでしょう。

ここまでは立ち入りできない場所や、採取できない場所についてお伝えしました。

次は採取ができない昆虫について見ていきましょう。

虫捕り禁止の虫

昆虫の中には採取ができない種類の昆虫がいます。
ではどんな昆虫が採取できない昆虫なのかを見ていきましょう。

種の保存法

平成5年に絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関すする法律(種の保存法)が施行されています。

日本には哺乳類の4割、爬虫類の6割、両生類の8割が日本にしか生息していない固有種と言われています。
現在、その中でも多くの生き物が絶滅の危機にさらされています。

自然の生き物たちは、実は人間の食べる食物にも大きく関わっていて、いろんな種の生物が関わって人間の食べている今の食物ができています。

こうした自然の生物を保全することは私たちの生活にも影響を及ぼします。

その為、生物が絶滅しないように管理することを法律で定めているのですね。

当然ですが、この種の保存法により、対象の野生動植物は採集できなくなっています

国内希少野生動植物種

どんな生物が採集ができないのか、もう少し詳しく見ていきましょう。

日本では、環境省、地方公共団体、NGOなどが作成している絶滅のおそれのある野生生物のリスト(レッドリスト)があります。
レッドリストに掲載されている絶滅危惧種のうち、人間の影響によって生息に影響が出ているものから、国内希少野生動植物種を指定しています。

出典:環境省:国内希少野生動植物種一覧

この国内希少野生動植物種は取り扱いの規制をしたり、生息地の保護などの対策がされています。
つまり原則、ここに指定されている昆虫は採集ができません。

以上が法律で定められている採集禁止の昆虫です。
これから昆虫採集をする前に、一度確認しておきましょう。

ここまでは昆虫採集ができない場所と種類について見てきました。

その他にも、昆虫採集に来る一部の人のマナー不足による環境破壊問題や近隣住民とのトラブルが増えています。
昆虫採集においてはこうした注意点やマナーについても確認して、正しいマナーで行う事が大事です。

虫捕りでのマナー

ここからは実際に昆虫採集を行う上でのマナー、注意点を解説します。



採集方法別のマナー

燈火採集

この採集方法は、灯りに集まる虫の習性を利用して採集する方法で、街灯や自動販売機などを回って周囲をいる昆虫を探す街灯巡り採集と、ライトトラップという水銀灯や白色蛍光灯を使用して、虫を集めるトラップを使うライトトラップ採集があります。

街灯巡り採集でのマナー

騒音を出さない
燈火採集では、自動販売機や街灯などを巡ることになる為、周囲には住宅などがある場合が多いです。
また、やはり田舎に行くほど採集成果が高まる傾向があり、周囲が静かな場所であると話声や車のエンジン音などが非常に響くため、騒音には注意しましょう。

交通の妨げにならない
昆虫採集は、行動範囲も広いため、車で採集に行く場合がほとんどだと思います。

林道などの狭い場所に車を停車する事や、田舎の民家付近でも狭い道に車を停車することで住民の迷惑となります。
また、昆虫採集に夢中になるあまり、周囲の交通に気付かず妨げになることもあります。
周辺の住民に迷惑のないように注意が必要です。

ライトトラップでのマナー

周辺環境に配慮する
ライトトラップでは、周辺への配慮が非常に大切になります。
周辺に民家や畑、養蜂場などがある場合、そういった施設にとって有害な虫を寄せ付けてしまうことがあります。

万が一多大な被害を及ぼすと損害賠償などもある為注意が必要です。

ベイトトラップ


この採集方法はベイトつまり餌を使って、虫を寄せて採集する方法です。
地面にプラスチックや紙コップを埋めて、中にエサやジュース等を入れることで虫を寄せる方法や樹にストッキング等でエサを設置して虫を寄せる方法などがあります。

ベイトトラップのマナー

ゴミを持ち帰る
この採集方法で一番問題なのはトラップをそのまま放置しているマナーの悪い人が多いことです。

餌を入れている容器は自然には還らないため、自然破壊につながることや、コップに入った昆虫は自力で脱出することができず無駄に命をおとすことになります。

この採集をする際には必ず使ったトラップは全て回収し、ゴミを残さないように注意してください。

樹液採集

この採集方法は樹からでた樹液を求めて集まった虫たちを採集する方法です。
クヌギ、コナラ、ヤナギなどの落葉広葉樹林の森林には、樹液に集まった虫を多く見つけることができます。


その虫たちを見つけてまわる見採り法と、樹を蹴って、その樹にいる付いている虫を落として捕る蹴木採集法があります。

樹液採集のマナー

樹を破壊しない
この採集方法での問題は、虫を捕りたいあまりに樹の洞(うろ)をめくり破ったり、樹液の出ている樹の土を掘り起こしたりする人がいることです。

多くの虫は樹の洞(うろ)と呼ばれる、樹の皮の内側に隠れていたり、日中は土の中に隠れていたりします。

例えば樹の洞を破壊したり、土を掘り起こしたりすると、もう昆虫が来なくなったり、樹自体にダメージを与えることとなります。

樹の洞は絶対に破壊しないようにしましょう。
手が届かない場所はピンセットや木の枝を使って採集しましょう。

土を掘った場合は必ず、元に戻すことと、木の根を傷つけないように注意してください。
それでも難しいところは諦めて無理に捕らないことが大切です。

採集情報を流さない

昆虫採集において、採集場所(ポイント)を公開することは避けるべきです。

現代ではネットの普及により、採集場所を公開することで、それを見た人がそこに採集に来るかもしれません。
それが貴重な昆虫であれば、そういった採集者が来る可能性も高く、結果として昆虫がその場所で生息できなく恐れがあるのです。

実際に、過去にもオオクワガタが『黒いダイヤ』と言われ乱獲され生息数が激減しました。
その他にも乱獲されたことによって絶滅危惧種になっている昆虫もいます。

採集場所は自分や身近な人とだけ共有するようにしましょう。

近隣住民に採集許可をとる

昆虫採集に入る際は、近くの住民に土地の所有者を確認するようにしましょう。
私有地だった場合は勝手に立ち入ることができません。

その他にも立ち入り禁止場所もある為、一度地元の住民の方に伺いましょう。

必要な数だけ採集する

昆虫採集をする上では必ず必要な数だけを採集するようにしましょう。

大前提として、昆虫も生き物です。
ただ、昆虫を観察するだけならいいですが、飼育をしたり、標本にするなど目的がある場合はその目的に合った数だけを採集するようにしましょう。

飼育の場合、狭い場所に大量の昆虫を入れても死んでしまうので、問題なく飼育できる環境であるのが前提です。

捕る事を楽しむのであれば、帰る際にはリリースが必要です。
家に帰ってから、家の周辺にリリースしても環境に適さない可能性がある他、その場所の生態系を壊す恐れがある為やってはいけない行為ですので注意しましょう。

昆虫採集初心者のマナー:まとめ

記事ではこれから昆虫採集をする方や初心者が知っておくべきマナーや注意点を解説しました。

内容の振り返りです。

まず、昆虫採集においてはそもそも採集が禁止されている場所がありました。
国立・国定公園の特別地域(特別保護地区)
自治体の自然環境保全地域

これらはそもそも採集ができない場所であったり、許可が必要な場所です。

次に採集禁止の昆虫がいましたね。
国内希少野生動植物種

こちらに指定されている昆虫は採集ができません。

あとは、採集においてのマナーです。
やはり必要なのは、自然環境に悪い影響を与えるような行為や、地域の住民の迷惑になる行為はしないという事です。

そこで大事になるのは、自分の欲を優先しないことです。

昆虫も生き物ですので、自分の娯楽を優先して必要以上採集することや、他人の土地に無断に侵入することや、ゴミを放置するなどの迷惑行為はしないようにしましょう。

ルールやマナーをしっかり守って、自然を守りながら昆虫採集を楽しみましょう。

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