「地方進出ってどれくらいコストを削減できるの?」
そのようにお考えではございませんか。
この記事では企業の地方進出で望めるコスト削減について解説します。
さらに地方進出のメリットやリスク、実際に地方進出した企業についても解説するので地方進出について理解することができます。
- 企業の地方進出で望めるコスト削減は「オフィス賃料」「人件費を抑えられる」「地方拠点強化税制」
- 雇用促進税制は雇用増加一人当たり最大90万円の税額控除
- オフィス減税は施設を新設・増設する際に取得価額に応じて25%の特別償却
- 企業が地方進出するメリットは「優秀な人材の確保につながる」「競合が少ないため利益に繋げやすい」「BCP(事業継続計画)強化」
- 企業が地方進出するリスクは「顧客や取引先とのコミュニケーションに支障が出る」「市場規模が小さく収益が伸びないこともある」
- 地方進出におすすめな自治体は広島県!
企業の地方進出で望めるコスト削減

企業が事業を拡大するために支社などのオフィスを設立するとき多額の費用がかかります。
しかし、地方進出であれば東京で設立するよりもコストを削減してオフィスを設立することができます。
- オフィス賃料を抑えられる
- 人件費を抑えられる
- 地方拠点強化税制でコストを抑えられる
どのようにコストを削減できるか詳しく解説していきます。
オフィス賃料を抑えられる
大都市圏にオフィスを構える企業は数千万円以上の家賃を支払っているケースもあり、都会よりも家賃が安い地方にオフィスを構えることで大幅なコスト削減が実現します。

具体的に、東京23区の家賃相場は76,648円なのに対して、大分県のの家賃相場は38,066円で賃料に2倍以上の差があります。
さらに地方拠点強化税制のオフィス減税による税額控除が受けられるため、さらにオフィスの家賃を抑えることが可能となります。
賃料だけでも半額以上のコストを抑えることができます。
人件費を抑えられる
地方でパートやアルバイトを採用する場合、東京よりも時給が安い傾向にあるため人件費を削減することができるというメリットが生まれます。

参照:時事通信ニュース
東京都の最低賃金は1,072円で高知県の最低賃金は853円と時給換算で220円以上の差があります。
さらに正規雇用の場合は、地方拠点強化税制の雇用促進税制を利用することで一人当たり最大90万円、3年間で最大120万円という大きな税制控除が受けられます。
人件費は時給換算で220円以上を抑えられることがわかります。
地方拠点強化税制でコストを抑えられる

地方拠点強化税制という大都市圏から地方へ本社機能を移転すると税金の優遇措置制度でコストを抑えられます。
長野県では法人事業税を3年間95%、富山県・石川県では90%、群馬県や香川県では初年度は50%の軽減措置を行っており各自治体により内容は異なります。
- 雇用促進税制
- オフィス減税
ここでは東京23区から地方に移転した際に出る補助金制度についてそれぞれ解説します。
雇用促進税制
- 雇用増加一人当たり最大90万円の税額控除
- 3年間の適用期間において一人当たり最大170万円まで控除
地方での新たな雇用獲得を支援する雇用促進税制では、雇用の増加数に応じた税額控除を受けられるようになっています。
対象になるのは地方で新たに雇用を獲得した場合、東京23区から従業員が地方に転勤した場合で、この制度を受ける場合は正規雇用であることが前提となっています。
初年度においては雇用増加一人当たり最大90万円の税額控除があり、3年間の適用期間において一人当たり最大170万円まで控除されるという充実した内容となっています。
要件によって税額控除額は異なりますが、地方で新たな事業をスタートさせる企業は地方拠点強化税制を有効活用したいところです。
オフィス減税
- 移転先で施設を新設・増設する際に取得価額に応じて25%の特別償却
- または7%の税額控除を受けられる
オフィス減税は、東京23区に属する企業が本社機能を地方に移転させた場合に受けられます。
「移転先で施設を新設・増設する際に取得価額に応じて25%の特別償却、または7%の税額控除を受けられる」という税金対策を後押しする内容となっています。
事務所・研究所・研修所が対象となる優遇税制であり、工場や店舗の場合は残念ながら対象外となります。
ただし、業種については営業や製造部門などの特定の部門以外は対象となるため、多種多様な企業がオフィス減税を受けられるようになっています。
次に企業が地方進出するメリットについて解説していきます。
企業が地方進出するメリット

先ほどは地方進出の際にコストを削減できるというお話をしました。
ここでは企業が地方進出した際に、コスト削減以外に得られる大きなメリットについて解説します。
- 優秀な人材の確保につながる
- 競合が少ないため利益に繋げやすい
- 自治体や地元産業との協働体制が期待できる
- BCP(事業継続計画)強化
企業が地方進出するメリットについてそれぞれ解説していきます。
優秀な人材の確保につながる
企業が地方進出することで、それまで都市部では働けなかった、地方にいる優秀な人材を新たに確保することができます。
東京は人材売り手市場になっていて、同業種や同事業者との競争が激しくなります。

参照元:マイナビ 2023年卒 大学生Uターン・地元就職に関する調査
また、地元(Uターン含む)就職を希望する学生は62.6%と半数を超えています。
競合が少なく、地元就職を望む学生が半数を超えているので地方進出は採用に有利であると言えます。
競合が少ないため利益に繋げやすい

地方の場合、大都市圏と比べ需要は少ないものの競合先も少なくなるため、有利な事業展開が可能になります。
東京都の株式会社数が618,542に対して、鳥取県は5,331で、企業の差が100倍以上の差があります。
東京は同じ業種が多く存在するため、熾烈な価格競争を強いられ儲からない事業になることも珍しくありません。
一方、地方の場合は都会よりも競合が少ないため、事業の競争は緩くなる可能性が高いです。
従って、地方進出してから収益を独占できることが期待されます。
BCP(事業継続計画)強化
地方進出した場合、BCP(事業継続計画)対策になるというメリットがあります。
BCP対策とは?
自然災害や火災、テロといったさまざまな緊急事態に直面したときにも事業を進めたり、早期復旧させたりするための計画のことを指します。
東日本大震災を受けて首都圏においても交通網麻痺や計画停電の実施があり、多くの企業が継続して事業を行うことが困難になりました。
そのため、万が一を想定しておくことは必要不可欠です。
地方進出して本社以外にオフィスを設置することで、リスクを分散でき、予期できない災害時でも事業を止めずに続けていくことが可能です。
企業が地方進出するリスク

地方進出することにはたくさんのメリットがありますが、リスクも存在します。
- 顧客や取引先とのコミュニケーションに支障が出る
- 市場規模が小さく収益が伸びないことも
それぞれについて解説します。
顧客や取引先とのコミュニケーションに支障が出る

最大のデメリットといえるのが、顧客・取引先・省庁などとの接点が地方移転によって弱くなってしまうことです。
特に東京に本社を構える大企業では、これまで培ってきた調達・協業・販売・採用の基盤などを地方でも同じように築くことが難しく、新たな基盤を組み立てる必要があります。
また、顧客や取引先とのコミュニケーションに支障が出ることもあり、地方移転後の事業のシュミレーションを事前に行っておくことはとても大事になってきます。
市場規模が小さく収益が伸びないことも
デメリットの一つに市場規模が小さく収益が伸びないことが挙げられます。

人口1千人あたりの県内総生産額ランキングを見ると東京都は1位で69.84億円です。
それに対して、最下位の奈良県は24.98億円と2.5倍以上の差があります。
このように東京と地方の市場規模には大きな差があり、業種によっては市場規模が小さくなることが考えられます。
地方進出をする際は、市場調査をしっかり行うことが大切です。
次に地方進出した企業の事例2選について解説します。
地方進出した企業の事例から見る決め手と選び方

ここでは実際に地方進出した企業の事例について解説します。
口コミついても解説するのでぜひ地方進出する際の参考にしてください。
- 【徳島県】株式会社エスプール
- 【熊本県】株式会社ジェイック
それぞれ紹介します。
【徳島県】株式会社エスプール

株式会社エスプールは、ビジネスソリューション事業、および人材ソリューション事業を展開している、東京・千代田区に本社を構える上場企業です。
会社名 | 株式会社エスプール(S-Pool,Inc.) |
会社規模 | 資本金 3億7,220万円 従業員数 1,063名 |
事業内容 | ビジネスソリューション事業 人材ソリューション事業 |
地方進出しようと思ったのか? | 事業を拡大するため |
株式会社エスプールはの地方進出はすでに、北見(北海道)、日南と西都(いずれも宮崎県)にしており、小松島市は4つ目の拠点です。
- 地元採用に適した人口規模
- 地域活性化に対する熱意
- 対応力の高さ
地元採用に適した人口規模
執行役員鬼木さん
人口5万人の日南市に進出し、地元採用をした経験から、人口5万人規模の都市での採用可能性を感じていました。人口10万人規模の地方都市になると、東京のように人材売り手市場になっていて、同業種や同事業者との競争が激しくなります。そういう意味で、小松島市はちょうどいい規模の都市でした。
【熊本県】株式会社ジェイック

株式会社ジェイックは採用系事業と教育系事業など人材紹介サービスを展開する企業です。
2019年10月29日にマザーズ上場した直後に、熊本県宇城(うき)市にサテライトオフィスの立地を決めました。
ジェイックは東京に本社があり(千代田区)、横浜、仙台、大阪、名古屋、広島、福岡、上海(中国)の大規模都市に進出していますが、人口5万人の地方都市への進出は、宇城が初めてとなります。
会社名 | 株式会社ジェイック |
会社規模 | 資本金 2億5,869万円 社員数 212名 |
事業内容 | 就職支援・人材紹介業 |
地方進出しようと思ったのか? | 一部業務を支社に移すため |
- 採用できるか
- 行政支援
- 拠点からアクセスしやすいか
拠点からアクセスしやすい
常務取締役
近藤さん
ジェイックは地方に複数立地していますので、既に進出した他の支店との距離感も選定ポイントの1つでした。九州には福岡支店があるのですが、そこから宇城まで2時間圏内で行けます。地方拠点を見て回る機会も多いので、効率よく回れるかどうかも検討材料となりました。
地方進出におすすめな自治体は広島県!

地方進出におすすめな自治体は広島県です。
- 移転に伴う初期費用が最大1億円
- オフィス賃料最大5年分実質無料
- 短期プロジェクトの滞在費最大3ヶ月分50%サポート
会社の本社機能の全てまたは一部を移転する「ずっと広島県」、広島に短期滞在してプロジェクトを進める「ちょっと広島県」の2種類の働き方スタイルをサポートする制度です。
移転に伴う初期費用やオフィス賃料を最大1億円の補助があります。
またオフィス賃料が最大5年分実質無料になる制度もあり、かなり充実した制度です。
\最大で1億円のサポート!/
企業 地方進出のまとめ
この記事では企業の地方進出について解説しました。
- 企業の地方進出で望めるコスト削減は「オフィス賃料」「人件費を抑えられる」「地方拠点強化税制」
- 雇用促進税制は雇用増加一人当たり最大90万円の税額控除
- オフィス減税は施設を新設・増設する際に取得価額に応じて25%の特別償却
- 企業が地方進出するメリットは「優秀な人材の確保につながる」「競合が少ないため利益に繋げやすい」「BCP(事業継続計画)強化」
- 企業が地方進出するリスクは「顧客や取引先とのコミュニケーションに支障が出る」「市場規模が小さく収益が伸びないこともある」
- 地方進出におすすめな自治体は広島県!
この記事が企業の地方進出を知るための参考になれば幸いです。