「島根県雲南市ってどんなところ?」
「雲南市の企業誘致はどういった取り組みをしてる?」
そのようにお考えではありませんか?
そこで本記事では、実際に雲南市の自治会職員にインタビューして分かった、雲南市の取り組みや成功事例についてご紹介します。
雲南市への進出をご検討の方は、ぜひ参考にしてみてください。
雲南市の基本情報
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雲南市の基本情報 | |
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人口 | 約3万5,000人 |
交通アクセス | 無料高速道路の中国やまなみ街道あり ⇔出雲市 約30分 ⇔松江市 約40分 |
飛行機 | 出雲空港まで車で約20分 羽田、名古屋、大阪、福岡便を運行中 ( 羽田まで約80分) |
雲南市の企業誘致の取り組みとは?
まずは雲南市のことを知らない人のために、どのようなところなのか教えてください。
【自治体職員】
雲南市は島根県東部に位置する山あいの街で、市内には多くの山や川があり、自然景観がとても綺麗な街です。県庁所在地の松江市、出雲空港のある出雲市と隣接しており、南部は広島県庄原市と接しています。
人口は約3万5,000人のコンパクトな街ながら、歴史的な背景を多く持つ地域で、古代から文化や歴史の遺産が残されています。古代の遺跡や寺院、神社などが点在しており、ヤマタノオロチ退治で有名な出雲神話ゆかりの地として知られています。
また、雲南市周辺には観光名所が多く、美しい自然環境や歴史的なスポットを楽しむことができます。たとえば、出雲国風土記に名を遺した名湯の温泉地や、桜の名所である斐伊川堤防桜並木などがあります。
すてきな街ですね。
暮らしやすさはいかがですか?
【自治体職員】
宝島社が発行する「田舎暮らしの本」の2022年2月号で、「住みたい田舎ベストランキング」全国1位に選ばれました!特に、若者世代・単身者と子育て世代の2部門で1位に選ばれたので、若い世代から注目を浴びている街だと自負しております。
1位に選んでいただいた理由は、市民が活発的な街なので行政だけでなく市民による街づくりと、それを全力サポートする行政の連携が功を奏したのではないかと思いました。
雲南市では、引き続き、市民の誰もが安心して暮らせる街を目指して、「子育てにやさしい街づくり」「若者がチャレンジしやすい街づくり」「定住しやすい環境づくり」に力を注いで、人口増加に向けて様々な施策を執り行ってまいりたいと思います。
住みたい田舎ベストランキング全国1位はすごいですね!
さっそくですが、企業誘致についても魅力をお聞かせください。
【自治体職員】
はい、雲南市としては主に3つのメリットを掲げています。
- 無料高速道路があり、近隣の街とのアクセスが優れている
- 地震発生率が低いため災害リスクが少なく、企業のBCP拠点に向いている
- 企業と地域が密接で、人材確保支援や商品開発相談がきめ細かい
田舎なので不便なイメージをもたれがちですが、隣接した出雲市に空港もあるので、意外と利便性も良好なんですよ。
なるほど!
企業誘致において、雲南市の最大の強みを教えてください。
【自治体職員】
企業様に寄り添った伴走支援を行っていることです。また、補助金についても充実した制度を整えています。
具体的にはどのような支援を行っているんですか?
【自治体職員】
はい、雲南市には主に4つの支援制度があります。
- 投資で増加した固定資産税相当額を3年間助成する企業立地助成金
- 市内在住の従業員の数に応じて、一人当たり40万円~70万円の雇用促進助成金
- 用地取得費用の10%~最大40%を補助する
- オフィスにかかる家賃・通信費を月上限20万円まで8年間助成する
といった制度で、進出企業を資金面からサポートしています!
なかなか手厚い補助金制度があるんですね!
もしかして、支給要件や対象業種が限られているんですか?
【自治体職員】
主な対象業種は、「製造業、ソフト産業、宿泊業」となります。
立地認定の要件として、製造業で中小企業の場合は新設で増加投資額5,000万円以上、増加従業員は5人以上となります。
ソフト産業・宿泊業の場合は、投資額は問いませんが、増加従業員は3人以上が支給要件になります。
なるほど!
では、雲南市が特に誘致を進めたい業種や業界がありますか?
【自治体職員】
若者や女性に人気のある、いわゆる事務系職場の誘致を歓迎しています!
需要のある職種なら、企業も人材確保をスムーズに行えそうですね!
もし、これまでの企業誘致で成功事例があれば聞かせてください。
【自治体職員】
企業誘致の取り組みももちろんですが、他の部署と連携の中で進出していただく事例があります。
雲南市は、チャレンジを推進する街として、チャレンジ条例を策定し、地域の課題解決に向けて積極的に取り組んでいます。その取り組みに共感いただける企業様と連携し、様々な実証事業を行っていただいております。
新規事業を構想しているベンチャー企業などにメリットがありそうな条例と地域性ですね!では、反対に企業にとってハードルだと感じることはなんですか?
【自治体職員】
ご紹介できる物件が少なく、オフィス改修にかかる補助制度がないことがハードルだと思っています。
若者も都市部へ流出している傾向があるので、人材確保も課題です。
その課題の改善点は何か思いついていますか?
【自治体職員】
はい、若者への情報発信が足りず、うまく伝わっていないことだと思います。
なるほど、難しい問題ですよね。
近年の経済状況や社会的変化をふまえて、なにか戦略の変更や新しい取り組みは検討しているんですか?
【自治体職員】
働き方が変わる中で、リモートワークの重要性を感じています。
地域にいながら都市部の企業の仕事ができるようになれば、人材の流出も防げますし、地元定着にもつながると考えています。
リモートワークの取り組みについて詳しく聞きたいです。
【自治体職員】
はい、インターネットの環境としては、主にNTTの光回線とケーブルテレビの光回線となっています。
また、コワーキングスペースとして木次駅近くに「まちのワーキングスペース オトナリ」と「三日市ラボ」があります。
雲南市と東京をつなぐ主な交通手段は何になりますか?
【自治体職員】
基本的には出雲空港~羽田空港の飛行機での移動となります。
出雲空港は、雲南市から車で20分ほどのところにあり羽田まで80分で到着するので、利便性は良好です!
誘致した企業との関係を長期的に良好に保つための工夫はありますか?
【自治体職員】
はい、定期的な情報交換や、要望等への迅速な対応が重要だと思っています。
最後に、企業誘致を成功させるための長期的なビジョンや目標を教えてください。
【自治体職員】
目標は特に定めていませんが、より多くの企業様に進出していただけるように取り組んでいきたいと思います。
企業様が求める地方進出の成功に欠かせないことのひとつが、地域に人材がいるかどうかということだと思っております。実際に「人材さえいれば進出する」という声を企業様からいただきましたが、私共の現状把握ができておらず、もう一押しができていない状況でした。
そこで、今年度から人材確保の取り組みとして、デジタル人材育成プログラムを実施しています。人材の掘り起こしを行い、企業様からの要望に応えられるよう、優秀な人材確保に努めていきたいと思います。
給付金による充実した資金面のサポートをはじめとし、チャレンジ条例の制定や、デジタル人材育成プログラムがあり、企業が進出しやすい環境が整えられているんですね。
担当者の皆様、お忙しい中インタビューにご協力くださり、ありがとうございました。これからも雲南市のさらなるご発展をお祈りしております。